記事の内容
<写真;大学院のクラスメイトと一緒に>
去る2018年2月、BE studioのホーム校の前身である<Benesseこども英語教室>の創立20周年記念パーティが開かれました。
講師陣にお祝いのビデオレターを寄せてくれた卒業生がいます。今回は、その卒業生が、子どもの頃からの夢を追い続けている姿をご紹介します。
目次
1、卒業生から、講師陣に向けたビデオレター
卒業生から、BE studio講師に向けたメッセージ動画(約5分)
(山口直哉さん)
ビデオレターを寄せてくださった、山口さんは、ニューヨークの大学院で生物学を研究しています。山口さんは、約13年前の卒業生。ベネッセの英語教室では、小学5年生~中学2年生まで学びました。
メッセージ上演中は、山口さんの大変立派な姿に感激し、心のこもったメッセージをうなずきながら聞く講師陣。目には感激の涙を浮かべる方も。山口さんの姿に、自分が指導した生徒を重ねた方もいました。
実は、山口さんは、約5年前に開かれた15周年パーティにも参加してくれましたが、その当時は、日本の大学院で研究をしていて「海外で研究をより深めたい、進学が実現したら報告します」と、講師やスタッフに話していました。今回は、そのような経緯もあり、報告も兼ねたメッセージだったのです。
2、インタビュー: 夢をもつきっかけと、実践。
(編集部)「研究者」になりたいと思ったきっかけを教えてください。
現在、生命科学の分野で自分の研究室を持つ独立した研究者になるべく、アメリカの大学院でトレーニングを受けています。私がこのような志を抱くきっかけは1、幼少の頃 2、高校生の頃、3、大学の研究室の頃に訪れました。
1、幼少の頃・・・自然にふれる経験
※写真はイメージです
子供の頃、オタマジャクシやヤゴを捕まえてきて飼育したり、サンショウウオを探したり、そういった生き物にふれる体験をたくさん両親にさせてもらいました。科学への興味が湧いたのは、この経験がもとになっていると思います。
2、高校生の頃・・・恩師との出会い
高校生の頃にすばらしい生物の先生に出会いました。その先生の紹介で、当時、理化学研究所を見学したり、大学のオープン講座を聴講したり、発展的な内容の生命科学の本を読んだりしました。
3、大学の研究室の頃・・・研究の楽しさを実感
大学の研究室に入り、能動的に新しいことを発見する楽しさと、研究とは単純な点取り競争ではないことを知り、自分にも貢献できる余地があることを感じました。
3、インタビュー:夢を追い求める原動力
(編集部)アメリカの大学院で研究しているテーマを教えてください。
「どのようにして細胞は生き物の身体の中で動いているのか」という問題を扱っています。細胞は独立した生命の最小単位と考えることができます。ヒトは多細胞生物に分類され、約60兆個という数多くの細胞が集まってできていますが、元をたどれば受精卵という一つの細胞でした。ただ単純に60兆個まで細胞がふえたとしても、それはただの細胞の塊ですが、生き物として機能するためには適切な位置に適切な種類の細胞が配置され、組織や臓器とならねばなりません。この受精卵から成体になる過程を「発生」とよび、発生の際は細胞が動き回ります。しかしながら、細胞が私たちの身体の中のように複雑な三次元空間を動くメカニズムはあまりよくわかっていません。
<ゼブラフィッシュを飼育する水槽を手に実験中の山口さん>
この問題をゼブラフィッシュという小型の魚類を使って調べています。ゼブラフィッシュの優れている点は、水の中で体外受精するので、受精卵から身体ができあがっていく様がずっと観察できることと、受精後一日で心臓など重要な器官がほとんどできあがる点にあります。魚類は脊椎動物ですので、身体の基本的な構造は驚くほどヒトに近く、目の前で次々と形が変化して見慣れた魚の姿ができあがっていく様子は驚くべきものです。
(編集部)アメリカの大学院で、研究をし続けることは大変ハードなことだと思います。研究をし続ける<原動力>を教えてください。
1つ目に「最先端を追いかける楽しさ」を挙げたいと思います。ひとたび研究の世界に入ると、すぐ目の前は未知の領域です。自分で問題を考えて、自分で解き方を探すという、とても大きな自由と責任が与えられます。1つに決まった正解もありませんから、どのように問題にアプローチしてもよく、そこに個性がうまれます。生命科学の世界は日進月歩ですから、常に新しい情報が飛び交い、日々新しい発見や驚きがあります。
2つ目に、「壮大なものを追い求めるよさ」を感じています。生命現象はあまりによくできていて、とても私たちに全てを理解できるとは思えません。これは人類が有史以来抱いてきた問いで、個人の人生では全く足りません。しかし、そういった壮大な問題に、自分の全力で肉薄することはとてもスリリングな体験です。
生命科学は言うなれば、汲んでも、汲んでもつきない泉のようなものです。進めば進むほど面白く、全く飽きることがありません。
3つ目に、科学者たちは「向上する意志」というものを共有していて、私にはそれがとても心地よく感じています。研究の現場では、常に前に進むことを考えます。
<ブルックリン橋にて>
日常的にうまくいかないことに出あいますが、10のうち1うまくいけば、前進し続けることができます。科学者たちは、成功も失敗も共有し、常に新しい大きな問題に挑戦したいと考えています。人種や性別を超えて、良いものを志向し、それに感動することができるというのは、科学研究のすばらしい一面です。私もそういったコミュニティの一員となれるよう、努力していきたいと思います。
4、教室でうまれているたくさんの「WANT TO BE」
“BE studio”の想いは、
子どもたちが「将来こうなりたい!」という夢を見つけ、世界の人と、自分らしく、言葉と心を通わせられるように。
一人ひとりの個性を大切にしながら、「英語で伝えたい!」という意欲を引き出すこと。
上の写真は、パーティ会場に飾られた、スタンダードプログラムのメインキャラクターPipponのポスターです。このポスターは、全国の教室に通っている生徒が「WANT TO BE」をかいたパネルを持って撮影した写真で作られています。この一つひとつ「子どもたちの夢・やりたいこと」を実現する手助けをBE studioの教室で、レッスンを通じて実施しています。
7月末まで「夏の英語教室デビュー」キャンペーン実施中です。この機会に、お近くのベネッセの英語教室BE studioの無料体験レッスンに、ぜひご参加ください。