記事の内容
今回は、教室での取り組みとして実施している卒業生を招いた生徒同士の交流会の様子をお伝えします。
生徒達は、いつもの教室のメンバーだけではなく、卒業生や先輩とつながることでもっと英語が好きになり、ちょっと先の未来や世界とつながることを考える時間に。卒業生には、自信の経験を後輩に語ることで、自分の原点を見つけたり、進路を考える手掛かりに。そんな想いから、開催された座談会です。
実施教室:愛知県 青山4丁目教室
先生:石川 久代 先生
目次
1:英語教室の教材も進化している。中学、高校の授業も自信を持って
当日の様子を撮影した動画(約3分)
集まってくれたメンバーは、教室に通う小学生、中学生。そして、卒業生は高校卒業後の進路、受験に向けて準備中の高校生。まずはお互いの世代の教材を見せ合ったり、中学、高校の授業の様子の紹介。
先に声があがったのは卒業生たちから。小学生コースの教材を見て、「今は英語じゃなくても、入試や進学後の勉強でディベートをさせられるシーンがすごく多い。これからどんどんそうなっていくだろうと感じている。だから、今の教室の小学生コースのレッスンは、ディベートの要素が豊富にあって、うらやましい!」
今の英語教室での教材は、ディベート要素が豊富になっている…。これには現在「高校受験」を控える中学生からもこんな声が。
「小学生のうちから他の人より話す力、聞く力がある、というのはすごく有利だけど、それだけではダメな気がしています。ディベートとなると、ちゃんと意見が言える、やる気を持って参加する姿勢が何よりも大事になってくると思う。」
次は、中学校の教科書を見てそれぞれの立場から感想を。小学生たちが「あれ?思ったより簡単そう…」という反応が。それを受けて、中学生からは「そう感じるのは、教室のレッスンで今、頑張っているからだと思う。このまま教室を続けていれば、中学の英語授業は、全く問題ないから安心してね。その分、中学になったら他の教科の勉強も難しくなるから、それに時間が割けるよ。」と、学校生活全体像を俯瞰してみせる先輩ならではの視点でアドバイスが。
2:受験、進学を経てどんなことに悩みを克服したのか、本音で語り合う
会の冒頭は、「早くから英語をやっていると、その後すごく有利になり、むしろ学校の英語の授業に物足りなさを感じる」ことを確かめ合うことが多かったようですが、だんだんと中学も後半の授業、そして高校受験、高校の授業に話が及ぶと、「得意だった英語でも、努力が必要になってくる瞬間」があることをみんなで共有していました。英語でも「文法」の授業が増えてくる、他の教科の勉強が難しくなる、今までうまくいってたやり方だとうまくいかなくなってくる…それぞれ違った、「壁」が出てくることがみんなの告白によりわかってきました。
その壁にまさに苦しんでいる中学生も。「先生や友達に『ああやったらいい』『こうやったらいい』って言われるんですけれど、それでとくに成長している実感がないんですよ」という悩みが共有されました。卒業生からは、あくまで自分の体験に基づくリアルな答えが。
「壁にぶつかった時こそ、伸びるチャンスだからさ。一度やり方を変えてみるのは、また伸びるチャンスになるよ。実際に、自分もそうだったし…」
「やー、もうとにかくうまくいかないから、1週間くらい勉強しないで遊んでだり、とにかく『うまくいかない』勉強から離れて好きなことやってたんだけれど、そのうち、もう一人の自分が『そろそろやったほうがいいんじゃないですか?』ってささやき始める。それで前とは違うやりかたであらためて出直してみて、それでだんだん結果がついてきたよ」
「がむしゃらにがんばる」だけではない高校生の解決法に、どこかホッとする中学生たちがいました。
そのやりとりを見ていた小学生にも、高校生からメッセージがありました。
「今、英語教室に来て『うわ、なんか難しいなぁ。やりたくないなぁ。』と思ったら、少人数だからもちろん先生に質問したりするのも大事だけれど、どこかで『この単元はわからなかったけれど、もうすぐ終わる、次の単元はわかるかもしれないからあきらめずに続けよう』って思っていたほうがいいよ。大学受験でも文系・理系問わず英語は強みになるし、今やっている『話せる、聞ける』英語は必ず役に立つ。大事なことは教室で養った英語が好きっていう気持ちとか、英語が得意という自信を失わず、続けることだと思う」とのこと。これには先生も「そんな考え方をしてたのね!」と驚き。
早くから英語をやってきたことで、他の人より英語が得意なことは自信をもってもいい、でも慢心したり、ちょっとつまずいて嫌になってしまうことでやめてしまうことが一番もったいない。」と。
高校生が、小学校時代に「昔、この教室で、レッスンのまるまる1ユニットの間、話についていけなくて悩んだ」ことを、笑いながら話してくれる顔を、今の小学生が親しみを持った眼差しで見る姿は、微笑ましいシーンでした。
3:高校生⇔中学生⇔小学生、大人目線ではなく、互いの立場から教え合う
始めは先生が進行を務めていましたが、気がつけばそこに集まった生徒たちと卒業生がお互いの考えを伝え合い、たくさんの気づきを得ていました。
悩みを吐露していた中学生は「大人の言う言葉じゃなくて、同じように悩んでがんばっている先輩の声を近くで聞けたことがすごく参考になった」と笑顔で語ってくれました。
卒業生からは「よいアドバイスができた」という満足感のような声が出てくると予想していましたが、実際に出てきた言葉は「今の小学生、中学生もがんばって、悩んだりしてるんだってことがわかって、自分ももっともっとがんばらなきゃ、ちゃんとしなきゃって思いました。」というもの。
人は誰かに教わるのと同じくらい、誰かに教える時に成長するとも言います。このやりとりが卒業生自身にも価値のあるものになったというのは、感慨深い。
また、今回の座談会では、高校生(卒業生) 対 小学生・中学生という構図ではなくて、それぞれ三者別々の、今の立場での意見を交換することができました。
「単に教わるだけじゃない、疑問や不安を立場の違う人にぶつけてみる」という普段の英語コミュニケーションの練習をいかしながら、相手が変わることで、自分のこれからの学習、進路について考える、他では味わえない体験になったと思います。
今回の交流会は、ベネッセの英語教室 ビースタジオの教室での取り組みの一例です。
ビースタジオでは、これからも子どもたちの「なりたい」を応援できる英語教室づくりに取り組んでいます。