記事の内容
「ヤングアメリカンズ」は映画や舞台、テーマパークのショーなどでしか会えないような、本物の外国人のキャスト(役者)から、歌、ダンスを習いながらひとつのショーをつくり上げていくワークショップ。世界各国で人気のこのイベントをBE studioオリジナルバージョンで開催しました。初めは「ドキドキ」不安もあった子どもたちが、みるみる「ワクワク」した表情に変わっていく様子をレポートいたします。
目次
1:「憧れ」から一転、一緒にやるんだという「興奮」へ!
「ヤングアメリカンズ」のキャストとの出会いは、おそらく子どもたちにとっては「衝撃」です。ドアが開いたその瞬間、「待ってたよ!」と熱烈な歓迎。世界各国から集まったキャストがまるでずっと前から友だちだったかのように子どもたちに話しかけます。ひょうきん者、かっこいい人、マッチョな人など「超」個性的な外国人キャストが勢ぞろい!「共通」するのはその、圧倒的なパフォーマンス力。歌、踊り、自己紹介が始まると、「この人たち、すごい!かっこいい!」と子どもたちの表情から強烈な憧れが芽生えるのが見て取れます。
迫力のパフォーマンスを見せられた子どもたちは、キャストから問いかけられます。「今日の終わりには、こんなショーを一緒に完成させたいんだ!一緒なら絶対できるよ!」一気に目を輝かせる子、「本当?」と驚きを隠せない子、少し不安そうな子。反応は様々ですが、どの子どもたちからも「もしかしたら、できるのかもしれない」という静かな興奮が伝わってきます。
「じゃあ練習を始めるよ! みんな自分の好きなメンバーのところにいって、最初の踊りを教えてもらってね! さぁ!ステージにおいで!」ここから一気に空気が変わります。「子どもたち」対「キャスト」の集まりではなく、「子どもたちとキャスト」のチームに変化します。
2:「一生懸命」やるうちに、言葉だけでなく心が通い合う
1日を通して、子どもたちは色々なグループ、パートに何度も再編成されて練習を続けます。キャストはもちろん、子ども同士も初対面ばかりですが、練習を重ねるごとに「壁」はなくなり、キャストも子どもも関係なく、「ひとつのショー」を完成させる仲間に。
キャストと子どもが横並びに座り「今の踊り、最高だったね!」と言い合う姿は、昔からの友だちのようです。観客席では、自然にキャストと会話する子どもたちを「まるで、アメリカの映画の1シーンのようね」というおうちのかたも。
「素敵なショーを作ろう! みんな上手にできてるよ! もっと上手にやるにはね…」キャストたちからの話に真剣に聞き入る子どもたち。共通する目標を持って身体を動かし、大きな声で歌い、一生懸命に、そして夢中になっていく中で自然と信頼関係ができていく。子どもたちは音楽や踊りという表現活動を通じて、国籍、年齢も超えていくことを実感したことでしょう。
3:国籍を超えて仲間になり、一緒に舞台をつくり上げた「自信と達成感」
「遠くからの見学のみ可」だった保護者のかたも、リハーサル時はいったん会場の外へ。リハーサルでは、お互いを励まし合い、称えあい、いよいよ本番です。本番の堂々としたパフォーマンスを見たおうちのかたからは、「これがたった今日1日でできるように? 信じられない!」と驚きの声が上がります。そう、子どもたちも加わったステージの完成度は、実際に見ていただくのが一番。ひとことでいえば「Awesome (すっごい)!」。
「歌う歌詞とか、ふだん使わないような言葉もたくさん覚えられた」とは今回が初参加で、ソロパートも演じた紗也さん(小学2年生)。見ていたおうちのかたも「参加しているうちに緊張が解けて、もっとやるぞ!という気持ちがどんどん引き出され、自信をつけていくのを感じました」とのこと。終了後、キャストからもらったというメッセージを嬉しそうに見せてくれた、りなさん(小学3年生)も初参加。「自分からどんどん話しかけて、キャストとも友だちになれた」と誇らしげでした。
ヤングアメリカンズを通して子どもたちが得るものは、国籍を超えて仲間になり一緒に舞台をつくり上げるという「自信と達成感」です。終演後、別れを惜しむ様子や、「また来年もぜったい来る」(実際、リピート参加のかたも多く見られます)という声もあちこちから聞こえてきました。仲間と共に過ごし、目標を達成していくこのワークショップ。英語の説明で練習し、英語の歌やダンスのショーで表現する楽しさをカラダいっぱい感じた子どもたち。解散前の表情は自信に溢れていました。